2016年3月4日(金)→ 6日(日)
 820製作所×河のはじまりを探す旅 2/別役 実 
『一軒の家・一本の樹・一人の息子』『マッチ売りの少女』

『一軒の家・一本の樹・一人の息子』
 〈上演日程=4日19:30/5日19:00/6日17:00)

  作
    別役 実 
  演出
    波田野 淳紘
  出演
    今井 勝法(theater 045 syndicate)
    洞口 加奈
    大谷 由梨佳
    佐々木 覚
    千葉  恵佑(ひるくらいむノ快車)
    森 悠輔
    加藤 好昭
    印田 彩希子 and more?


 夕暮れ時の公園。人待ち顔の女のもとに、くたびれた男がやってくる。二つの孤独の相寄るように、取りとめもなくはじまった会話が、それぞれの事情を炙りだし――根をうしない、自らの立つ「場所」を喪失した、孤独なたましいを浮かびあがらせる。1978年初演。



【公演日時】
 ■3月4日(金)
  19:30『一軒の家・一本の樹・一人の息子』
 ■3月5日(土)
  15:00『マッチ売りの少女』
  19:00『一軒の家・一本の樹・一人の息子』
 ■3月6日(日)
  13:00『マッチ売りの少女』
  17:00『一軒の家・一本の樹・一人の息子』

  (全5回公演。受付・開場は開演の30分前です)


【料金】
 予約:2,300円/当日:2,500円 
 学生:1,000円(要学生証・要予約)

 2演目セット:3,500円(要予約)

【予約】(とても小さい会場です。ご予約をおすすめします)
●携帯メールからご予約をされる場合は、メール拒否設定などを解除し、RAFTからのメールが受信できるよう設定してください。
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 tel→03-3365-0307

【予約に関して】
 ・メールでのご予約
 件名を「820予約」とし、
 本文に下記1〜5をご明記ください
 1 お名前 
 2 観覧希望上演作品名
 3 日時
 4 人数
 5 ご連絡先(携帯番号or固定電話)
 ※ 備考(セット、学生の方はご明記ください)
※2日たってもメールの返信が無い場合は、ご予約が完了していない可能性がございます。お手数ですがお電話にてご連絡ください。
・全席自由席です。開演時間を過ぎてご入場の場合、ご予約されていても、お席にご案内できない場合があります。余裕をもってお越しください。


●会場 RAFT(中野区中野1-4-4 1F)
    アクセス→map

●企画 820製作所
●共催 820製作所+NPO法人らふと
 
 
『マッチ売りの少女』
 〈上演日程=5日15:00/6日13:00)
 
  作
    別役 実 
  演出
    波田野 淳紘
 出演
   佐々木 覚
   印田 彩希子
   加藤 好昭
   松本 美香
   千葉 恵佑 and more?

 夜のお茶の時間。食卓の準備をする夫婦のもとに、ひとりの女性が来訪する。見知らぬそのひとを夫婦は歓待するが、やがて、女の語りは奇妙に歪み――アンデルセンの童話を下敷きに、荒廃のあとを生きるひとびとの、暗い怯えをえぐり出す。1966年初演。
   
◇「河のはじまりを探す旅」へ
 
ギリシャ悲劇が誕生して以来、ヨーロッパ演劇はその様式を発展させつづけ、ギリシャ悲劇~シェイクスピア等の「純古典劇」、イプセン・チェーホフ等の「近代劇」、ベケット・ピンター等の「不条理劇」の三つのスタイルを生みだしました。わたしたちは、演劇の豊かな力を再検討し、現在のわたしたちの表現に還元するために、演劇のそれら三つの様相に触れる「河のはじまりを探す旅」を開始しようと思います。
    *    *    *
この度は、別役実氏の初期の作品と、“小市民”の生の様態の探求を開始した70年代後半の作品を取りあげ、上演いたします。
「不条理劇」の日本的な展開を試みた別役実氏の劇世界では、平凡に見えながら、ひどく不安定な状況下で立ちすくむ人間の姿が描かれています。時に滑稽に、時に酷薄なまでに存在の揺らぎを突きつける氏の劇構造と、それを支えるせりふと格闘することで、誰もが異なる文法に則り存在するわたしたちの、根源的な悲しみに触れることができたら、と考えています。
◇820製作所 
 
820製作所(はにわせいさくしょ)は2004年に旗揚げし、東京圏を活動の拠点として演劇の公演を重ねてきました。「本当はそこにあるおとぎ話」をキャッチフレーズとして、生活と人、人と世界の関係のなかに潜みこむ詩を、わたしたちの背後に作動するものがたりを、作品化することを試みています。

http://820-haniwa.com
 
   
◎別役実 Betsuyaku Minoru
 
1937年4月6日旧満州生まれ。劇作家、童話作家、随筆家、評論家。鈴木忠志、小野碩らと新劇団自由舞台(後の早稲田小劇場)を結成。旗揚げ公演に『象』を執筆する。1968年、『赤い鳥の居る風景』『マッチ売りの少女』により、岸田國士戯曲賞を受賞。透明な言葉と精緻な構造を備え、日常の深い裂け目を露わにする作品群により、日本の演劇の地平を変えた。2015年より、新旧の作品を18団体が上演する「別役実フェスティバル」が開催中。2016年7月には新国立劇場で「竹取物語」に材をとった新作を発表予定。140を数える戯曲を執筆し、なお「虚空への冒険」を継続している。