〈ダンスの在りか ─finding out DANCE─〉 |
●企画にあたって● 同時期に2通の企画書が届いた。アグネス吉井の白井さん・KEKEさんと、政岡さんからのものである。そこには『「いま」「ここに」ある、からだの瞬間の、形は、動きは何なのかを探っていきたい』(アグネス吉井)、『「踊りとは何か」というテーマを踊りに至るまでの道のりを探ることで、よりビビットに“踊り”をあぶり出したい』(政岡)と書かれていた。そこに共通しているものは、ダンスの根源を探りたいという欲求だと思った。ダンスという表現ツールを使い何かを具現化するのでは無く、そのツール/方法を使いそれ自体の形を見つけていくような行為、そのことがどこに繋がり観客に何を伝えていくかは、未知だ。でも、それを探らざるを得ない彼らの衝動、そこに何かがあるのではないか──。今回は、RAFTでも何度か公演し独自の作品を発表している藤井友美さんも巻き込み、「ダンスの在りか」を探っていきたい。(RAFT) |
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アグネス吉井(KEKE・白井愛咲)「空蝉」 空蝉(うつせみ:セミの抜け殻の意) これは、明日あったこと。それか、ずうっと来ない昨日に、これから起こる出来事。そこにあるからだには、確かに在った時間が積み重なって少しずつ染み出してくる。耳を澄ませると、なき声が、聞こえているのが、だんだん分かってくる、気がする。 〈アグネス吉井〉それぞれソロ作品を発表していた白井愛咲とKEKEが、より新たな次元の作品を作るために結成したユニット。ある特定の人物の名前ではない。2人共に2015年よりカンパニー「ときかたち」のメンバーでもある。 |
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photo:金子愛帆 |
藤井友美「くも」 ソラ と ツチ との間 しばらく此処に、いる。 〈藤井友美〉幼少期に母・藤井宏子のもとでモダンダンスをはじめる。11歳より黒沢輝夫、下田栄子の指導を受ける。18歳より黒沢美香、木佐貫邦子に師事。黒沢美香&ダンサーズメンバー http://fuji-tomo.jp |
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photo:金子愛帆 |
まさおか式「トンチン カカン」 私が求める「踊り」に、「踊らない」で挑戦します。 「踊らない」私の体が、あなたの心に触れるとき、 それは「踊り」になるのでしょうか? 作・出演:政岡由衣子 ドラマトゥルク:佐々木すーじん 〈まさおか式〉正岡子規との掛け言葉(ダジャレ)以外に特に意味はない。2014年政岡由衣子と佐々木すーじんによって旗揚げ。2015年「踊りが生まれる日」を発表。ダンスがダンスたる由縁をダンス的に立ち上げるのが夢。 http://masaoka-shiki.blogspot.jp |
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