コンテンポラリーダンスは、
どのダンスよりも密接に現実社会を映し出すアート


ジョンミイムさんは大阪在住のため、メールにてインタビューにお答えいただきました。

ダンスをはじめたきっかけは何ですか?

「中学1年生の頃、気に掛かる不思議なリズムが流れている場所がありました。どうしても気になりその場に足を運んでみたところ、そこが舞踊塾でした」

いつから作品をつくっていますか?

「韓国には芸術専門高校があります。その舞踊専攻だった高校1年生の頃につくったのが最初です」

作品をつくるにあたってどういうことを考えていますか(今回の作品も含め)?

「第一にヒトです。ヒトの今、自分の今を捨てることです。今を素直に受け入れるための“捨て”であります。私の見えない今を確認する方法であるとも言えます。いつでも新しい発見、自分でいることを心がけています」

ダンスをやっていて大変なことってなんですか?

「コンテンポラリーダンスは、どのダンスよりも密接に現実社会を映し出すアートだと思っています。しかし、現状としては、社会にしっかり受け入れられているとはいえません。その現実とアートの距離が変わると良いと思います。アートは難しいものではありません。一番人間に近いものであり、素直なものです。人々の日常とアートがもっと密接になることを望んでいます」
 
ダンスをしていて良かったと思うことは何ですか?

「考えたこともない問いですね。ダンスをしていて良い、悪い??? 自分にとっては、ダンスは生きるために必要な“水”みたいなものです。良いも悪いも無くて、自然なものとして、自分の中にあります。話すことが苦手な自分にとっては、言葉を介さず、様々な人々と色々な話題をやりとりできるものがダンスです」

ダンスの面白さって何ですか?

「無言でお互い(観客、アーティスト)と会話ができること。お互いが望む世界を無限に制作できる自由さ。人間の身体を使うものなので表現に限界がないこと」

観に来てくださる方々にメッセージをお願いします

「作品を観る前にお客様にお願いしたいことがあります。  ありのままか、実際のものよりリアルか、実際のものを超越しているか……それは如何なる形で? それは、受け取る側によってそれぞれ異なるものだと思うので、それぞれの感じたままを受け取ってください」

 

韓国、オーストリア、フランスでコンテンポラリーダンスを学ぶ。02年に来日。お茶の水女子大学でコンテンポラリーダンスの理論研究。大阪芸大、修士・博士修了。多数の作品を振付・出演 。
 
 
    





 
■ICiT単独公演シリーズ1-2-3 2012年11月23日(金)〜25日(日)
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